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  • ©️Hiroshi Yamauchi

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2025.7.19—2025.10.31

山内 浩「KYOTOGRAPHIE Inside-Out 2025」

KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2025
テーマ「HUMANITY」

私たちは個人として、世界の一員として、どう生きるのか。人間性には、素質や経験な
どそのすべてがあらわれる。変化し発展し続ける現代社会において、私たち人間はど
う在るべきだろうか。 KYOTOGRAPHIE 2025のテーマ「HUMANITY」は、私たち
の愛の力や共感力、危機を乗り越える力にまなざしを向けながら、日本と西洋という
2つの異なる文化的視点を通じて人間の営みの複雑さを浮かび上がらせる。関係性
を大事にし、調和と相互依存を重んじる日本において、人間性とは、他者との関係性
によって成り立ち、人間を自然界から切り離せないものとして捉えられる。一方、西洋
では伝統的に個性や自由を尊重し、世界における人間の中心性を強調し、共通の善
と普遍的な道徳原理を讃えている。 2025年のプログラムで展示する作品は、自らの
経験が作品の中心になっていて、私たちの周囲を照らし出し感情を深く揺さぶる。そ
れは一人ひとりの在り方をあらわにし、私たちが他者と出会い、思いやり、調和するこ
とができることを語っている。写真の力を通じ、人間性とは何かをともに探し求める
ことが、他者への理解の一助となり、この混沌とした世界において自らがすべきこと
を共有するきっかけとなることを願う。

ルシール・レイボーズ&仲西祐介
KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 共同創設者/共同ディレクター

かつてない速さで変化しつづけ、複雑さ、対立、そして思いやりに満ちた世界の
この時代において、私たちは一度立ち止まり「今、どこにいるのか?」と問いかけ
ることが大切です。写真は、その問いに向き合うための手段となります。人類史上
もっとも民主的な芸術表現のひとつであり、私たち自身や、周囲の人々の暮らし
を見つめ、考える機会を与えてくれます。
比較的短い歴史しか持たないにもかかわらず、写真はすでに普遍的な言語と
なっています。今この瞬間にも、1秒間に6万枚以上の写真が撮影されており、
個人的な瞬間から政治的な出来事まで、あらゆるものが記録されています。今年
のKYOTOGRAPHIE京都国際写真祭では、この共有された言語が、京都の街中
やギャラリー、歴史的建造物の中で生き生きと立ち現れました。
本展では、KYOTOGRAPHIE 2025 のメインプログラム各会場に足を運んで
くださった人々の間に生まれたつながりの瞬間̶̶見つめる、感じる、反応する、
あるいはただそこにいるという体験̶̶をとらえたものです。このような一瞬
一瞬のなかに、私たちは本年度のテーマ「HUMANITY(人間性)」の反映を
見出します。ともにアートを目撃すること、見知らぬ誰かと肩を並べて作品に
向き合うこと、そしてひとりひとりがそれぞれの方法と経緯で何かを感じ取る
こと̶̶それは、私たちにとってどんな意味を持つのでしょうか?
ー山内 浩

山内 浩|Hiroshi Yamauchi
1974年大阪生まれ。1993年渡米、1998年アラスカ州の日刊紙アンカレッジ・デイリー・ニュースで写真家としてのキャリアをスタート。2006年帰国しフリーランス活動を開始。時事メディアを中心に国内外の媒体に掲載。2017年よりKYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭のコアスタッフとしても活動。

▍展覧会概要
山内 浩|Hiroshi Yamauchi
「KYOTOGRAPHIE Inside-Out 2024」
2025年7月19日(土)- 10月31日(金)
休み:月・火曜日
時間:11:00–18:00(金・土曜日は21:00まで)
会場:DELTA/KYOTOGRAPHIE Permanent Space
(602-0826 京都市上京区桝形通寺町東入三栄町 62)