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DELTA

PROJECT

  • The Bonin Islanders©︎Shinichiro .4

  • The Bonin Islanders©︎Shinichiro .59

  • The Bonin Islanders©︎Shinichiro .69

2025.10.18-2025.11.23

長沢慎一郎|Shinichiro Nagasawa
「The Bonin Islanders」

このたび DELTA/KYOTOGRAPHIE Permanent Space では、長沢慎一郎の個展「The Bonin Islanders」を開催いたします。
本シリーズは、長沢が2008年から2013年にわたり撮影を続けてきた作品です。一見するとアメリカを思わせる街並みや風景ですが、実際に写されているのは、東京から南に約1000kmに位置する小笠原諸島・父島です。
1830年に欧米人とカナカ人が入植し、1876年に日本領となった父島は、戦時下の強制疎開や戦後23年間の米軍占領など、幾度もの歴史的転換を経験してきました。政治や戦争に翻弄されながらも、島民は「Bonin Islanders(小笠原人)」という独自のアイデンティティを育んできました。長沢は住民との交流を重ね、このアイデンティティに光をあてながら、ポートレートや風景、歴史的資料を通じて複雑に絡み合う歴史を丁寧に紡ぎ直しています。

本展で紹介するシリーズは、2025年に木村伊兵衛賞を受賞したシリーズ〈Mary Had a Little Lamb〉へとつながる重要な作品群です。人々の姿と風景を通じて、島に刻まれた歴史と記憶を静かに物語ります。

▍長沢慎一郎|Shinichiro Nagasawa
1977年東京都生まれ。2008年より東京から南に1000km離れた東京都小笠原諸島父島で撮影を始める。無人島だった父島に最初に入植した「欧米系島民」のアイデンティティーをテーマにした『The Bonin Islanders』(2021年)を赤々舎より刊行。米軍占領時代の父島に、秘密裏に持ち込まれていた核弾頭の貯蔵庫を撮影した『Mary Had a Little Lamb』(2024年)を赤々舎より刊行。いずれの写真集も「空白の23年」と呼ばれる占領時代の出来事に光を当て、意図的に忘却させられる出来事に問いを投げかけるシリーズである。2025年『Mary Had a Little Lamb』にて第49回木村伊兵衛写真賞を受賞。

▍アーティストトーク
日 時:2025年11月2日(日)19:00–20:30
会 場:DELTA/KYOTOGRAPHIE Permanent Space
ゲスト:
定 員:15人
参加費:500円(1ドリンク制)
申込先:こちら

▍展覧会概要
長沢慎一郎|Shinichiro Nagasawa「The Bonin Islanders」

2025年10月18日(土)- 2025年11月23日(日)

時間:11:00–18:00(土曜日は21:00まで)
 祝日や貸切により、営業日時が変更となる場合がございます。詳細はInstagramをご確認ください

会場:DELTA/KYOTOGRAPHIE Permanent Space
(602-0826 京都市上京区桝形通寺町東入三栄町 62)